「部下や後輩がきちんと自分の言うことを聞いてくれない!」という悩みは、「仕事あるある」と言えるほど、多くの人が抱えている悩みです。
優しくしても言うことを聞かない。
厳しくしても言うことを聞かない。
そんな、聞かん坊な部下や後輩に、「私の教え方が悪いのかな・・・」「できることなら、クビにしてやりたい!」などと、強いストレスを感じている人は少なくありません。
私は、同じ会社の人間だけではなく、取引先やお客様からも「キャバ嬢」と呼ばれ親しまれるほどに、オフィスよりも飲み屋が似合う女です。
オフィスレディらしからぬ私ですが、25歳にして係長に昇進し、部下を管理・教育していました。自分でも目や耳や記憶を疑うような経歴です!
フランクな見た目と若めの年齢のおかげなのか、私は数多くの「言うことを聞かない部下や後輩」に遭遇してきました。
今回は、そんな私が必死に編み出した、部下や後輩たちを従順にさせて上手にコントロールするためのテクニックをご紹介します。
部下や後輩が言うことを聞かない理由は、必ず存在する
言うことを聞かない部下や後輩は、理由なしに、偏屈なひねくれ者になっているわけではありません。
部下や後輩ががあなたの言うことを聞かないときには、何かしらの理由が存在することがほとんどです。
「きちんと仕事を教えてくれない」
「偉そうな態度がムカつく」
「喋り方が嫌い」などなど。
その理由が、真っ当か理不尽かはさておき、彼らなりの理由があるのです。
あなたの無意識が、部下や後輩のプライドをメタメタに
部下や後輩が反抗的になる原因として多いのが、上司や先輩の「無意識の行動」が彼らのプライドを傷つけているケースです。
例えば、あなたからしたら「丁寧で優しい教育」だとしても、部下や後輩は「バカにしているような態度」に感じているかもしれません。
ほかにも、「そんなことで!?」と驚くほど些細な理由から、反抗期を迎えてしまうことがあります。上司や先輩が考えている以上に、彼らはナイーブなのです。
ちなみに、新人の頃からエベレスト級に高いプライドを持っていた私は、事あるごとに「私はあんたの上司だから!」と言ってくる先輩が大嫌いでした!
「上司じゃなくてただの先輩でしょ。偉そうにするな」と、憎悪が止まらなかったです。
私は陰険なので、脳内でしょっちゅう自称上司の先輩を殴っていました。
現実世界でも、その人の言うことを聞かなかったことが500回ほどあります。あなたにも、そんな経験はありませんか。
部下や後輩に憎しみをたぎらせる前に、自分の行いが後輩や部下からどう見えているかも考えてみましょう。
守ってくれない上司や先輩についていくマゾはいない
部下や後輩がミスをしてしまったときや、仕事に行き詰まっているときなどに、あなたのフォローが彼らの地雷を踏み、心を閉ざされている可能性もあります。
十分なフォローができていない場合もあれば、フォローの仕方が部下や後輩に合っていない場合もあるでしょう。
「大人なんだから、そんなことでヘソを曲げないでほしい」という本音もあると思います。当然の感情です。正論です。
しかし、逆の立場に立って考えてみてください。
あなたの上司や先輩に、仏のようなフォローをしてくれる人もいれば、フォローがヘタクソな人もいたはずです。まったくフォローをしない、血も涙もないような人もいたでしょう。あなたは、どんな人に対しても平等に従順にできていましたか。
フォローをしてくれないような上司や先輩に対しても、平等に従順でいられる人は少ないです。
部下や後輩に言うことを聞かせたいのであれば、まずは、仏のようなフォローができる上司や先輩を目指しましょう。
仕事を手伝わせているあなたは、レッドカード
部下や後輩に仕事を割り振るときに、自分の仕事を手伝わせてしまうのは、多くの人が犯してしまいがちな禁忌です。
たいした技術や知識が得られない、雑用のような仕事だと、彼らは仕事のやりがいを見出せず、みるみるやる気を失います。
私は、先輩に雑用レベルのお手伝いを言いつけられたときに、聞こえなかったフリや忘れたフリをしたことが結構あります。我ながら、ヤバい女ですね。
ただ、現実的に、割り振れる仕事がお手伝いレベルのことしかないときもあります。
そんなときには、「仕上がりのレベルアップ」を任せてみましょう。
レベルアップさせるのは、見栄えでも使い心地でも、効率でもなんでもいいです。
「お手伝いを終えること」ではなく「レベルアップのお手伝いをすること」をゴールに設定することで、部下や後輩には、仕事に貢献したような気分を味わわせてあげてください。
4つの教育方針で、後輩や部下が「聞く耳」を持つ
部下や後輩のプライドを傷つけたり、心を閉ざさせたり、モチベーションを下げたりすると、彼らが聞かん坊になることは理解できましたか。
次は、聞く耳を持たない部下や後輩に、聞く耳を持たせるための4つの教育方針を伝授します。
仕事を任せて、責任を持つことの楽しさと辛さを体感させる
「仕事のお手伝いをさせない」と通ずるものがありますが、部下や後輩に、仕事を丸ごと任せることはとても大切です。
何かひとつの仕事を、部下や後輩の思う通りにやらせてみましょう。
口出しは厳禁です。
彼らが助けを求めてきたときだけ手助けをして、あとは放置してください。
自分だけの責任で仕事を進めるなかで、失敗をしたら、彼らは仕事の難しさを学びます。
成功をしたら、彼らは仕事の楽しさを学びます。
仕事の酸いも甘いも、「教える」のではなく、「体感」させてください。
仕事の苦しみを知れば、部下や後輩は自然と尊敬の念を覚え、従順になっていきます。
結果を責めずに、過程を指摘して正していく
部下や後輩が失敗をしたときは、結果を責めることよりも、原因分析と対策立案に注力してください。
原因分析と対策立案をするなかで、
「うっかりしていてミスをした。うっかりしないように気をつける」
という珍回答を得ることもあるはずです。
そんなときは、怒鳴りたい気持ちを抑えて、「うっかり」の原因まで突き詰めることが必要です。
仕事を急いでいてうっかりしたのであれば、急いで失敗するよりも、遅くても失敗しないほうがいいと教えましょう。
ほかの仕事が多過ぎてうっかりしたのであれば、仕事量の調整や、業務の優先順位整理を手伝ってあげましょう。
単純に忘れていてうっかりしたのであれば、メモや携帯のアラームを使うなどの対策を考えましょう。
結果までの過程にどんな問題があったのかを指摘し、一緒に正していくことで、「失敗を恐れる人」ではなく、「失敗の元を少なくできる人」に教育してくださいね。
叱らないことではなく、褒めることを意識する
厳しく叱りつけると、部下や後輩が拗ねてしまうのではないかと思いますよね。
しかし、「褒めること」も意識するだけで、彼らが拗ねる確率をグッと下げることができます。
日頃から、よかったところはすぐに褒めるようにしてみましょう。
叱るときでも、
「ここはもっとこうするべき。でも、ここの対応はすごくよかった」というように、
「褒めポイント」を作ってみてください。
褒めるという行為は、部下や後輩のやる気を引き出す効果を持っています。
モチベーションが高い部下や後輩は、先輩や上司の言うことを受け入れやすい傾向があります。彼らのやる気を上手に引き出して、彼らを密かにコントロールしましょう。
「できなくて当たり前」という開き直りが心を軽くする
自分の行動を振り返って改善しても、部下や後輩の立場になって思いやりを持っても、部下や後輩が言うことを聞いてくれない場合もあるはずです。
「部下や後輩が言うことを聞かず、おまけに彼らの仕事の出来栄えが最悪で苛立ちが止まらない!」というあなたは、いっそのこと開き直ってください。
「部下や後輩は仕事ができなくて当たり前。だって、私が出来すぎるんだもの」くらいのことを考えてください。
ふざけた話だと思うかもしれませんが、部下や後輩の仕事ぶりに苛立ちを覚える人は、少なからず、彼らに期待を寄せていることが多いです。たぶん、心優しい人なのでしょう。
期待をしなくなることで心に余裕が生まれると、思いがけず、部下や後輩との関係が良好になることが多いです。自分の心を軽くするためにも、割り切って考えてみましょう。
部下や後輩が成長すると、自分も成長できる
私は、心の広さが爪楊枝の先くらいしかない女なので、言うことを聞かない部下や後輩に対する苛立ちで、幾度となく苦しみました。
そんな風に苦しみながら見つけたのが、今回ご紹介した4テクニックです。
部下や後輩に憎悪を覚えることも多かったですが、部下や後輩のおかげで、自分が成長できたことも多かったです。聞かん坊な部下や後輩ほど、自分を見つめ直して成長するためのきっかけをくれたりしました。
苦しいことも多いものですが、部下や後輩を成長させるとともに、自分自身も成長していきましょう!
プロフィール
ぐりこ
SEや不動産業者の経歴を経て、フリーのライターとして活動中のアラサー女。
イケメンと白米が大好物。
ファッションや美容、恋活など、女性向けライフスタイルの記事を書きながら、いつかイケメンと素敵な家庭を築けることを夢見ている。