キャバクラ嬢といえば、一般的には「稼げる仕事」というイメージがありますが、本当に稼げるのか気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、キャバクラ嬢が本当に稼げる職業なのか、銀座のキャバクラで働いていた、元キャバ嬢の筆者が解説をしていきたいと思います。
1. キャバクラ嬢は本当に稼げるのか
キャバクラ嬢は本当に稼げる仕事なのか?
確かに一般的なOLに比べると、時給は高めであることがほとんどです。
しかし、キャバクラ嬢の収入は、時給が丸々懐に入るということではなく、特に稼げないキャバ嬢の場合は必要な出費なども含め、トータルで見ると実質的にはOLとほぼ変わりない給料になる可能性もあります。
はたから見ると稼げる職業ではあるものの、実際はデメリットも多いのがキャバクラ嬢です。その理由について詳しくご説明していきたいと思います。
1-1. キャバクラの時給は地域やお店によって差がある
キャバクラ嬢の時給は、都市部と地方で差があります。
都市部では大衆店でも時給3,000円〜は出してもらえることがほとんどで、高級店では時給4、5,000円からスタートできるところもあります。
都市部とはいっても、東京の中でも池袋、歌舞伎町、六本木といった大きな繁華街に限ります。上野、五反田、赤羽などにもキャバクラ店は多くありますが、時給はそこまで高くないです。
一方で、地方のキャバクラ店では、時給2,000円でも高い部類に入ります。
このように、キャバクラで貰える時給は、地域やお店のレベルによって差があります。
1-2. キャバクラ嬢はどうしても支出がかかる
キャバクラ嬢は仕事をするにあたって出費がとてもかかります。
まず、ドレス、シューズ、店内用ポーチ、アクセサリーなど、接客時に身につけるものを揃えなければなりません。ドレスは3,000円台から購入できる通販サイトなどもありますが、稼げるキャバ嬢になるには、お金持ちのお客様から目を置かれるような身だしなみでなければいけないため、安っぽいドレスをいつまでも着続けるわけにはいきません。
銀座の高級店では1着20,000円以上するような高いドレスを着ている女性ばかりです。
同じドレスを毎回着ているとお店やお客様から指摘を受けるので、ドレスは何着か揃えておく必要があります。ドレスはクリーニング代も高くつきます。
ヘアメイクは自腹で、出勤の度に2,000円ほど自腹を切らなければなりません。
他にも、ネイルやマツエクなど、細かなメンテナンスが欠かせません。ネイルは必須ではないものの、接客時に手元を見られることが多く、ネイルをしていないと「ネイルしたら??」と男性客から言われてしまうこともあります。
キャバクラ店は営業開始が7時や8時のお店が多く、すでに多くの指名客を持っているような人以外が稼ぐためには、長時間勤務し時給を稼がなければならないので、終電過ぎまで働くことは避けられません。終電後に自宅に帰る方法は、お店の送迎車を利用するか、タクシーを使うことになりますが、お店の送迎車を利用しても利用代として毎月のお給料から引かれますし、タクシー代は自己負担しなければなりません。
このように、キャバクラ嬢の仕事をするにあたって必要な出費はかなり多いため、出費に見合う金額を稼がなければ、キャバクラで働くメリットが少なくなってしまいます。
1-3. 求人に書いてあるほど甘くない現実
ナイトワークの求人は、「時給5,000円〜」といった高い時給が記載されているものも多くありますが、お店によっては同伴(=お店に出勤する前にお客さんとご飯などをし、お客さんと一緒にお店に入ること)や指名ノルマが課せられることもあり、ノルマが達成できないとその度に罰金がお給料から差し引かれるので、実質の時給は求人通りにはならないこともあります。
また、最初は求人通りの時給を出して貰えても、お店によっては保証期間が過ぎると時給が大幅に下げられてしまうこともあります。保証期間とは、入店してから2〜3ヶ月などの間は指名数に関係なく、求人にあるような高い時給を払ってもらえる期間のことです。保証期間中にお客さんをたくさん確保しないと、保証期間が終わった後に驚くほど時給が下げられてしまいます。
一度時給を上げることができても、指名数が減るとすぐに時給が下がるシステムを取り入れているお店も多いです。
毎月同じ時給をキープするのが難しく、月の指名数や売上によって収入が大きく変動するので収入が安定しにくいです。
2. 稼げる人と稼げない人の違いは?
キャバクラ嬢が稼げる仕事なのか、という点についてお話ししてきましたが、キャバクラ嬢の給料には実力が反映されるので、実際には稼げる人と稼げない人で差が出る部分が多いです。
2-1. キャバクラで稼げる女性はこんな人
キャバクラで稼げる女性の特徴として、以下のような点が挙げられます。
・お酒に強い
お酒に強い女性はお店から重宝されやすく、男性客も喜ぶので時給に反映されやすいです。お酒が強いと、ドリンクバック(=お客さんがお酒を頼むことで自身に入ってくるバック)で稼ぐことができるので、給料を稼ぎやすいです。
・週に何回も出勤ができる
お店によっては、週の出勤回数と比例して高くなる時給システムを取り入れているところもあります。週に出勤する回数が多ければ多いほど、多くの新規指名客に出会えるチャンスが多くなるので、指名を増やして稼げるキャバ嬢には、たくさん出勤することは欠かせません。
・男性と話すのが苦ではなく、むしろ楽しい
キャバクラ嬢をしていると、セクハラに近い言葉を言われるのは日常茶飯事です。
男性と話したり連絡を取るのが苦痛に感じる方にとっては、キャバクラの仕事はストレスが多く感じられ、続けることがなかなか難しいかもしれません。
反対にむしろ「男性と話すのが好き」「男性にちやほやされるのが好き」という場合は天職に近いと言っても過言ではないでしょう。
・メンタルや気が強い
たくさんの男性を相手にしていると、傷つくような言葉を言われることもあります。
また、筆者の周りには、お店で他のキャバクラ嬢から嫌味を言われたり、嫌がらせを経験した人もいました。何を言われても気にしないメンタルの強い女性であれば、稼げるようになるまで働き続けられるでしょう。
2-2. こんな女性はキャバクラ嬢には向いてないかも・・・
反対に、以下のような女性はキャバクラ嬢に向いていない、キャバクラの仕事で稼ぎを出しにくいかもしれません。
・週に1〜2回しか出勤できない
稼げる人の特徴の中でも述べた通り、指名客をたくさん得るには、たくさんお店に出勤することが大切です。週に1〜2回しか出勤できない場合は、低い時給で妥協することも必要となってくるでしょう。
・外見を褒められた経験があまりない
キャバクラの仕事で稼げるようになるには、外見が少なくとも人並み以上である必要があります。人並み以下である場合は、そもそも面接に受かることが難しい可能性もあり、特に時給が高い高級店の面接に受かるには、高い外見レベルが要求されます。
人から外見を褒められた経験があまりないような人は、ナイトワークで稼ぐのは難しいかもしれません。
・大人数の飲み会が苦手
大人数での飲み会に苦手意識がある方にとっては、キャバクラの仕事はストレスに感じることもあると思います。お客さんを盛り上げるのが上手な女性は指名を得やすいですが、わいわいした雰囲気に圧倒されて、萎縮してしまうような女性はキャバクラの仕事では稼ぎにくいかもしれません。
2-3. 稼ぐためには枕営業は必要??
最後に、「キャバクラ嬢として稼ぐには枕営業は避けて通れないのか」という点についても気になる方が多いかと思うので、少し触れたいと思います。
枕営業をしなくても、キャバクラ嬢として稼ぐことは可能です。
むしろ、「枕営業をしたお客さんは、お店に来店することがなくなってしまう」というのがナイトワークでの常識です。
枕営業をせずに、いかにお客さんを引っ張りお店に呼ぶことができるか、というのがキャバクラ嬢として必要なスキルです。
3. まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、キャバクラ嬢の仕事が本当に稼げる仕事なのか、元キャバクラ嬢の筆者が解説してみました。
キャバクラ嬢の仕事は稼げるイメージが強いですが、実際は無条件で求人にあるような時給が貰えるわけではなく、出費もとてもかかる職業です。また、自身の性格や外見によって、稼げるか稼げないかは大きく変わってきます。
キャバクラ嬢の仕事に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
プロフィール
あい
銀座のキャバクラ店などで4年間働いていた元キャバクラ嬢。
水商売を辞めたあと一般事務職を経験し、現在はナイトワークに関するコラム執筆を中心にフリーライターとして活躍中。
自身の経験を元にナイトワーク業界の事情や裏話について情報発信をしている。
趣味は節約、貯金。