初めまして。小野田ハナコと申します。
私がカナダのトロントにワーキングホリデー(以下、ワーホリ)で渡航したのは、2013年1月のことでした。滞在期間は1年間です。
ワーキングホリデービザを申請できる年齢制限ギリギリ、いわゆる「ギリホリ」というものです。
大人になると新しい挑戦に飛び込むことに、若い時より躊躇してしまう方も多いかもしれません。今回は私のワーホリ体験記を通じて、「一人で海外に行ってみたい」という気持ちはあるけれどなかなか踏み出せない(特に20代後半~30代前半の)方の背中を押すキッカケになればいいなと思います。
ワーホリに行こうと思った経緯
東日本大震災で感じた「当たり前は簡単に失われていく」
私がギリホリを決意したキッカケは、2011年に発生した東日本大震災でした。
日常生活が一変してしまう災害。住まいが都内なので被害は地震発生時の帰宅困難や計画停電くらいでしたが、当たり前に存在していたものがいとも簡単に失われていく光景を見て、「いつかやろうと思っていたことをこのまま先延ばしにしていていいのか」「やらなかったことを後悔する人生を送りたくない」という気持ちが沸き上がったのです。
短期留学だけでは満足できなかった。長期滞在をしたい・・・!
昔から海外ドラマや洋画の世界が大好きで海外に対する強いあこがれがあり、これまでもイギリスに1ヶ月程度の短期留学などの経験はしてきましたが、私の中には「もっと長い間滞在してみたい」「海外で働く経験をしてみたい」という思いが残っていました。
しかし帰国してから日常の忙しさにそれを忘れ、気づけば30歳。ワーホリに申請できる最後の歳になっていました。今再び沸き上がったこの気持ちに蓋をしてしまったら、次はもうワーホリに行けるチャンスがない。
これが「いつかやろうと思っていたけど先延ばしにしていた海外での長期滞在」を決意した理由です。
周りの反対はなかった。「行きたい!」という強い思い。
そうと決めたからには行動に移さないと気が済まないので、留学資金の貯金や情報収集、そして会社を退職するための計画を立て始めました。
全て情報を揃えて、「あとは申込をするだけ」のほぼ事後承諾な状態で周囲にはワーホリを考えている旨を伝えました。
そのおかげで「留学する意思が強い」という印象を周囲に与えられたので、反対されることはありませんでした。
行き先をカナダ・トロントに決めた理由
簡単に言ってしまうと消去法です。
・ワーキングホリデーの年齢制限にまだ適応している国
・英語圏
・行ったことのない国
の条件を満たしているのが「カナダ」でした。
次は滞在都市。トロントとバンクーバーに絞りました。
バンクーバーは「世界で最も住みやすい都市」に何度も選ばれていることもあり、かなり迷ったのですが、
・雨が多い
・日本人が多い
という理由からバンクーバーではなく、トロントに決めました。
この時点ではトロントの冬の寒さを完全に嘗(な)めており、そのあたりについては少しだけ後悔していますが(笑)、トロントは住みやすい街でした。
旅の準備
決意してから実際に出国までするまでの準備期間はおよそ1年程です。
1年かけて貯金をできるだけ多く用意しました!その1年の間になにを準備したのかまとめてみますね!
ひとり旅を手助けしてくれる「エージェント」はU23に決定★
わからないことはその道のプロに聞こうと、留学エージェントを頼りました。
1年間という長期の滞在になるので困ったときに相談がしやすい、現地にもエージェントがあることと、他のエージェントより費用が安く抑えられたという面から、U23というエージェントにお願いしました。
U23 (https://u23.net/)
(現在も留学支援業務は行っていますが、当時と形態がだいぶ変わっているようです)
語学学校、滞在先、航空券、海外旅行保険手配と現地での銀行口座開設や社会保険番号の取得等のサポートなどをお任せしました。
航空チケットは15万円以内でゲット
航空会社はエアカナダで直行便を選択しました。
国際航空券代金(往復) :¥91,000
燃油特別付加運賃、その他諸税:¥49,020
手配料金 :¥3,800
<合計> ¥143,820
ワーキングホリデービザがあれば、片道航空券でも入国は可能です。
ただ入国審査が年々厳しくなっているらしく、不法滞在を疑われないよう
「帰国に必要な旅費を持っているか」を証明するために
英文の残高証明書(カナダドル建てで記載)を求められることがあるそうです。
その際の残高は最低C$2,500(約20万円)とのこと。
チケットを買う前には公式なサイトで条件を必ず確認してくださいね!
滞在方法の決め方
最初の3ヶ月:ホームステイ
滞在先については、最初の3ヶ月間はホームステイをしました。
エージェントに条件を伝えて(子供やペットの有無など)候補先をいくつかピックアップしてもらい選びました。
お料理上手なホストファミリーで、料理を手伝ったり一緒にテレビや映画を観ながら話す機会があって英会話の機会を増やすのによかったです。
ホームステイ期間:12週間
ホームステイレジスター料:CAD $280.00
ホームステイ2食インターネット付き:CAD $195×12=$2,340
<合計> CAD $2,620 ($1=¥86; ¥225,320)
*CAD =カナダドル
4ヶ月目~ 自力でルームシェアを探して破格の値段を発見!
4ヶ月目以降は、ルームシェアです。
イー・メイプル(http://www.e-maple.net/)というカナダ全域を網羅した日本語の情報サイトの掲示板で見つけました。
ウェリントン・プレイスという地域の近くで地下鉄の駅からは遠いものの、バスとストリートカーの停留所がすぐそばにあり、何よりダウンタウンに近いという立地が良い上に、月の家賃が光熱費などすべて込みでCAD $ 470(CAD $1=¥86;¥40,420)という破格の安さでした。
(特に暮らしていて欠陥や不便を感じなかったので、ワケアリ物件ということでもありませんでした)
内覧してその日のうちにすぐ契約をお願いする連絡をしました。
ルームシェアするのがカナディアンのオーナー夫婦とその親戚だけという、完全な英語環境だったのもありがたかったです。日本語の通じない環境で暮らす経験ができました。
持ち物のアドバイス
持ち物に関しては、1年分すべて必要なものを日本から持っていくのは難しいです。
1年分用意したのは飲みなれた医薬品やコンタクトレンズなどの医療器具くらいでしょうか。
トロントは都会なので、よほど日本製にこだわらなければ、だいたいのものは現地でそろえられます。季節で必要あるいは不要になるものなどは、日本から送ってもらったり送り返したりするのがいいかと思います。
気をつけて!洗濯は週に一回だけ!
ただホームステイにしろ、ルームシェアにしろ、基本的に洗濯は週1回しか許されないところがほとんどなので、現地での洋服の購入をあまり考えていない場合は、最低限でも1週間分の洋服や下着は用意した方がいいでしょう。
もしかしたら、インターンでスーツも必要かも!
ワーホリの滞在中、インターンシッププログラムの受講をする場合や、ビジネス系に強い語学学校に通う場合、現地企業への面接や就業時または授業でのプレゼンの際などスーツやジャケット着用を求められることもあります。あらかじめわかっている場合には初めから持って行ってもいいかもしれません。
あとはパソコンやタブレットですね。
情報収集はもちろんのこと、語学学校に通う場合はプレゼンの授業でパワーポイントなどのスライド作成が必要になることがあります。
トロントの冬を生き延びるには・・・
冬をトロントで過ごす場合は、コートやスノーブーツが必要になります。しかしこちらも現地調達がベストだと思います。最低気温が-20℃になることもあり、雪が多い地方などに住んでいる人は別としても、そうでない人が普段冬の時期に着ているコートを持って行っても、到底太刀打ちできないからです。現地で暖かくて厚いコートを買いましょう。カジュアルなコートならだいたい3万円前後で購入できます。
ちなみに、カナダグースは現地でもなかなかの高級品です笑
ちょっと思い出話をここで。トロントの冬に出会ったクレイジーなお姉さん
「極寒のトロント」で思い出すことといえば、「裸足のお姉さん」です笑
カナダ・トロントの寒さは、東京生まれ東京育ちには想像をはるかに上回る凄まじいものでした。氷点下が何日も続くと0℃や1℃はもはや暖かく感じるので不思議です。
そんなとても寒い冬の日に外出した際、信号待ちで隣に立っていた女の人の足元が目に入りました。
なんと素足にビーチサンダルだったのです!
思わず二度見をしてしまい、さらにそのお姉さんと目があってしまったのですが、私の驚いた表情を見て
「こんな寒い日に素足だったら驚くよね。私のことクレイジーって思うかもしれないけど、たった今そこのネイルサロンでペディキュアしてきたからなのよ」と説明してくれました。
オシャレには我慢が必要という言葉は聞いたことがありましたが、まさかここまでとは!
美を追求するお姉さんの根性がすごい!
説明してくれたお姉さんが風邪を引かないように祈りながら帰路についた・・・そんなトロントでの冬の思い出が懐かしいです。
さぁ!スーツケース&キャリーケース&リュックでトロントに出発!
私は1週間分くらいの荷物が入る大きいスーツケースと2泊程度の旅行に使うキャリーケース、PCが入る大きさのリュックで出発しました。キャリーケースとリュックは機内持ち込みです。
万が一、スーツケースがロストラゲッジに合う可能性を考えて1~3日分くらいの洋服をキャリーケースに入れておくことをお薦めします。
いよいよ、現地カナダ・トロントでの暮らしがスタートします!
ワーホリでできること:学生生活の中で生きた英語を身につける
語学学校には6ヶ月で2校通いました。
ある程度(TOEIC700以上)語学力が上がったら、インターンシップに挑戦してみたかったので、1校目が終了した後インターンシッププログラムがある学校を追加しました。
最初の3ヶ月は英会話のスキルアップを目標に
最初の3ヶ月は一般的な語学学校に通いました。
交通手段は地下鉄です。
午前はレベルごとに合わせて設定された各クラスでの授業を行い、午後は自分で学びたい科目を選択する授業で、選択科目は1ヶ月ごとに変更することができます。
生徒の国籍は南米系やアジア系が多めでした。
一クラスはだいたい8人程度。
ギリホリの妙というか、先生が自分より年下というのもちょくちょくありました。アジア人は幼く見られますので、たまたま年齢を伝える場面になった時に私の年齢を知った先生のリアクションはかなり大きかったです。
アクティビティ豊富で楽しく過ごせる♪
この学校では英会話や勉強のモチベーションを保つ工夫が数多くありました。
・放課後にネイティブのカナディアンとのランゲージエクスチェンジを週1回開催
・街中でどれだけ多くの人に英語で声をかけられるかを競うコンテスト
・成績優秀者や出席率の高い生徒は毎月表彰
スポーツ観戦やパーティなどのアクティビティもあるので楽しみつつも、学校内では英語以外の言語は一切禁止!という厳しいルールもあり(実際破るとペナルティも課される)勉強しやすい環境の学校だったと思います。
私はメジャーリーグ観戦に参加しました。当時はトロントブルージェイズに川崎宗則選手、対するニューヨークヤンキースにイチロー選手が所属していたので、日本人選手の話題で盛り上がりながら観戦しました。
次の3ヶ月はビジネス視点から英語を極める
テキストやプレゼンの内容も、ビジネスに関するトピックになります。
一見とっつきにくそうなビジネス英語ですが、社会人経験があるとビジネスの基礎知識があるので、テキストの読解やボキャブラリーに関しては学生で受講していたクラスメイトよりも意外と理解が早かったのはアドバンテージだなと思いました。
プレゼンは毎月1回設定され、個人プレゼンとグループプレゼンがありました。
一番印象に残っているのは、「テレビショッピング」のグループプレゼンです。実際に動画でテレビショッピング風の撮影を行いました。大げさなリアクションで演技するのが楽しかったです。
ワーホリでできること:インターンシップ参加で学生とはまた違う英語環境を経験
2校目の語学学校のインターンシッププログラムで、無給ですが1ヶ月間現地のホテルで就業体験をすることができました。
日本でのオフィスワーク経験を生かして、ホテルの会計課でバックオフィス業務を行いました。業務自体は社会人経験者にはそれほど難しくない事務作業だったので、多少の物足りなさがありましたが、仕事を早く覚えられる分、コミュニケーションの方に時間を割けられるのはメリットだったと思います。
ただいくら留学生のインターンを受け入れる制度があるとはいえ、当たり前ですが本来の業務を進めることが優先されるため、業務内で交わされる会話のテンポは語学学校とは違い、数倍速いです。また移民の国だけあって、インドやフィリピン訛りなどの癖の強い英語を話す人もいて、聞いて理解するだけで精いっぱいでした。しかしそのような日本と違う「海外のオフィス」という環境を、リアルに肌で感じる経験ができたことは有意義でした。
インターン中のある日のスケジュール
07:00 起床、朝食
10:00 出勤
13:00 上司とランチ
17:00 退勤
18:00 友人とディナー&飲み歩き
(夏は21時近くまで明るいので、ついつい遊びすぎることも…)
22:00 帰宅
23:00 就寝
ワーキングホリデーでできること:アルバイトで生きた英語に触れるチャンスを維持
アルバイトは部屋探しと同じようにイー・メイプルの掲示板の「アルバイト募集」のスレッドで見つけました。このような口コミ掲示板や、お店に掲示されている求人の張り紙を見てお店に問い合わせたりして探しました。インターンシップの途中で探し始め、終了するギリギリで採用が決まりました。働くことになったのはオープンしたばかりの惣菜パイを扱うお店でした。
オーナーはカナディアンですが日本人の勤勉さが好きで、日本人向けの掲示板でスタッフ募集をしていたようです。私の他にも数人日本人が働いていましたが、売り場を取り仕切るオーナー、キッチンを仕切るシェフ、店舗スタッフはカナディアンだったので、日本人スタッフが多くても英語を使う機会が減ることがなかったのが助かりました。
最初はパイ生地を伸ばしたり成型する業務を行っていましたが、途中からシェフのアシスタントとしてパイの中身の具材を作る業務に変わりました。おしゃべり好きなシェフだったので、単純作業も楽しく作業することができました。
お昼はまかないでパイをいただいたり、シェフがありあわせの食材でササッと一品作ってくれたりしました。休みも取りやすくて、従業員の雰囲気もいい素敵な職場でした。
勉強だけじゃない!ワーキングホリデー中に観光も満喫♡
トロント市内の観光
CNタワー
トロントを象徴するタワーです。高さは553.33メートル。展望台が4つ設置されています。
床がゆっくり回転するレストランや、地上356メートル部分には遊歩道があり、スリルある空中散歩を楽しむアクティビティもあります。展望台は一部の床が透明になっているので、高所恐怖症の方は注意してくださいね!
スコシアバンク・アリーナ(旧エアカナダセンター)
2019年初優勝を果たしたNBAチーム「トロント・ラプターズ」のホームアリーナ。
バスケ以外にもアイスホッケーやラクロスなどの試合が行われます。
友達とパブで食事していた時にたまたま店内のテレビでラクロスの試合が流れていて、選手同士のぶつかり合いの激しさの迫力に圧倒され、おしゃべりもそこそこにお互い見入ってしまいました。翌週すぐさまチケットを取って生観戦しました。
有名なアーティストのコンサートもここで行われることが多いです。
ディスティラリー地区
19世紀にウイスキー醸造所として発展した跡地を再開発したエリアです。赤レンガのレトロな建物が立ち並び、インスタ映え間違いなし。オシャレなお店や美味しいレストランもあり、冬にはクリスマスマーケットも開催されます。
セントローレンスマーケット
200年以上もの歴史があるレンガ造りの大きな建物にある市場。生鮮食品だけでなくお土産品や雑貨なども売っています。デリやベーカリーもたくさんあり、イートインスペースで食事ができるので、毎週通って制覇したくなります。
トロント市外
プリンスエドワード島
赤毛のアンの舞台としておなじみの場所で、世界で一番美しい島ともいわれます。トロントからはシャーロットタウンまで飛行機で直行便が出ています。2時間ほどで着きます。
秋の観光シーズン終盤ギリギリに行きましたが、紅葉が美しくのどかな田園風景が広がり、随所に赤毛のアンに所縁のあるスポットがあります。物語の世界にそのまま入り込んだような景色ばかりです。ロブスターやムール貝などの海の幸が絶品です。島にはバスや電車と言った公共交通機関がないので、タクシーをチャーターするか現地のツアーに参加するのがベストです。日本人向けのツアーもあります。
かかった旅費は
宿泊費(2泊)CAD $ 140.00
飛行機(往復)CAD $ 388.00
です。
おすすめは赤毛のアンの家「グリーン・ゲイブルズ」
アンが暮らした様子が忠実に再現されていて、物語に出てくる小物がたくさんちりばめられています。まるで本当にアンがそこで暮らしているような感覚になります。
日本語版では「いちご水」と訳されている「ラズベリーコーディアル」がシャーロットタウンのお土産屋さんに売られているので、アンとダイアナになった気分で楽しめます。
モントリオール/ケベックシティ
カナダのフランス語圏、フレンチカナダと呼ばれる場所です。
ヨーロッパの街並みを思わせる建物が並んでいて、トロントの都会的な雰囲気とは異なります。モントリオールのノートルダム大聖堂は内観の青い装飾が印象的です。ケベックシティは街中の建物が可愛くて、ただ歩いているだけでも楽しいです。
ナイアガラの滝
世界三大瀑布のひとつ、ナイアガラの滝。スケールが桁違いです。天気の良い日には滝の水しぶきと青空と虹のコントラストが素晴らしいのですが、私は2回行って2回とも曇りでした。滝の裏に展望ポイントがありから大迫力で流れる様子を間近で感じたりを眺めたり、国境を越えてアメリカ側から眺めたりしました。橋を渡って国境を超える経験が初めてだったのでそれも面白い経験でした。その他クルージングで滝に近づいてみたり、ヘリで空から眺めてみたり、「滝を見る」にしても様々な楽しみ方があります。夜はライトアップされて雰囲気がガラッと変わります。
ツアーに参加してワインの産地として有名なナイアガラ・オン・ザ・レイクまで足を伸ばして「アイスワイン」の試飲をするのもお薦めです。アイスワインは凍ったブドウから造られるワインです。ブドウ一房からスプーン一杯の果汁しかとれないため、かなり希少なワイン。凍らせることで甘味がぎゅっと閉じ込められるので、想像よりはるかに濃厚な甘口です。アイスワイン以外のワインやブドウジュースの試飲もできます。ワイン好きなので色んな風味の試飲ができてとても楽しかったです。
お隣の国、USAにも行ってみた!
ニューヨーク
トロントから直行便で約1時間半。さくっと週末でニューヨークに行くことができます。美術館でアートに浸るもよし、ブロードウェイでエンタメに浸るもよし、ショッピングもグルメも観光も楽しみであふれる街です。
カナダとアメリカでは「トイレ」の単語が違い、カナダでは「Washroom」アメリカでは「Restroom」と言います。
カナダでの言い方に慣れてしまって、うっかり「Washroom」で尋ねてしまうと通じなくて「あっ!いけない」と言い直すことがありました。
あとはホストマザーに「トロントと違ってスリやひったくりが多いから、カバンはコートの中に提げなさいね」と口酸っぱく注意されました。
海外の旅ならではの珍事件:え?運転手が・・?
さて、週末を利用してニューヨークを旅行した空港からの帰り道です。2両編成のストリートカー(路面電車)に乗っていたのですが、途中停留所でも信号でもないところで停車しました。
「なんだろう?事故かな?それとも故障か何か?」と思いましたが、アナウンスは特になし。少し不安に思っていると、運転手さんが車両を降りてどこかへ…。
ますます何事かと思ったのですが、なんと運転手さんが向かったのはカフェ!(先ほど紹介したティムホートンズです笑)
しばらくするとコーヒー片手に戻ってきて、しれっと運転を再開。その際にもアナウンスはなし。どういうことかと思って周囲を見渡すと、そういえば乗客は私しか乗っていない。しかも私が乗車したのは2両目の後ろの方。
「もしかして私の座席が死角になっていて、乗っているのに気づいていなかったのでは?」と仮説を立てました。
しかしあまりにもびっくりしてしまったので、結局運転手さんには何も尋ねられないまま下車してしまいましたが、日本ではまず起きない出来事に遭遇できて、こうして話のネタになったので、結果オーライかなと(笑)
おいしいものもたくさん食べて大満足の1年♪
プリンス・エドワード島が有名な産地!ロブスターを堪能♡
プリンスエドワード島だけでなくトロント市内でもロブスターを提供するレストランは数多くあります。甘味があってぷりぷりした食感。溶けたバターをからませて、レモンをちょっと絞ってかけて食べると絶品です。またマクドナルドでは夏季になるとマックロブスターなる限定商品を販売。コッペパンのようなバンズにソースで和えたロブスターとセロリ、レタスを挟んだサンドイッチです。
カナダのソウルフード プーティン
フライドポテトにグレイビーソースとチーズがかかったカナダの名物料理です。専門店もあれば、ファストフードのサイドメニューにもあるまさに国民食。カロリーがかなり気になりますが、ソースとチーズが絡まったアツアツのポテトは病みつきになる美味しさです。
ティムホートンズ(Tim Hortons )のドーナッツ
トロントの町中のいたる場所にあるカフェ&ドーナッツのチェーン店です。カナダではとても人気で「ティムズ」「ティミーズ」という愛称で親しまれています!コーヒーとドーナッツがリーズナブルな価格で提供されるので、留学生活ではいろんな場面で何度もお世話になりました。ただドーナッツは日本のものに比べるとだいぶ甘めです。
多国籍料理が楽しめる
トロントにはチャイナタウン、リトルイタリー、グリークタウンなど移民してきた人たちが形成したコミュニティがたくさんあるので、多国籍料理をたくさん味わうことができます。大きなショッピングモールのフードコートも多国籍料理のお店が多く入っていました。ギリシャ料理は東京でもそんなにお店が多いわけではないので、珍しさに時々食べに行ってました。お肉の串焼きやヨーグルトサラダが美味しかったです。
旅を終えて:私がワーホリで得た経験とは
自力でどうにか乗り越えたことで得た「自信」
この旅は、旅行という楽しい側面以外にも、部屋探しや仕事探し、英語しか話せない状況での就労など様々な挑戦要素を含んだものでした。
ポジティブな意味での挑戦だけでなく、留学エージェントに紹介されたスマホレンタルの会社が契約してわずか一週間後に突然倒産してしまい、契約時に支払ったデポジット料金が返金されなかったり、日本から家族が送ってくれた小包が届かずあちこちの郵便局を捜索する羽目になったりといったトラブルにも見舞われました。
しかしそのおかげで、新たにスマホのSIMカードを正規の販売店に購入する際や、郵便局の問い合わせに英語で説明する機会が増えたことで、英語力の向上と異国の地でトラブルを解決したという自信がつきました。
社会人になっても、いったん立ち止まってみる勇気。人生チャレンジあるのみ!
一度社会に出た大人が若者や学生に混ざってワーキングホリデーに行くとなると、なかなか勇気がいることかもしれません。
でもそれはたいてい、日本人同士でいる時にだけ感じることがほとんどです。
向こうでは年齢を気にするようなことはほとんどありませんし、現地の人から見れば日本人はたいてい実年齢より若く見られます。
それを大いに利用して楽しんでいろんなことにチャレンジしてください。
そして若者にない経験値が意外なところで効いてきて、ピンチを救ってくれたり、チャンスをつかむキッカケになったりするのです。
ワーキングホリデーに申請できるのは限りがあります。もし少しでも興味を持ったら、諦める前に色々と調べてみてください。ギリホリ経験者は結構いるものです。
ひとり旅のその後:地方都市での生活を考えるように
ワーホリを終えて帰国してまず思ったことは、東京の人の多さへのしんどさでした。
トロントは大都市ですが人口は東京の1/5程度なので、よほどのラッシュやイベント事以外で人混みにうんざりした経験はほとんどありませんでした。
(トロント:2,731,571人、東京:13,649,120人 2016年)
それに比べて東京は都会だけでなく、郊外の駅ですら人混みでごった返していて息苦しさを感じるようになりました。
それから今までの人生で一度も考えもつかなかった「地方都市での暮らし」を考えるようになりました。
条件としては、東京程は人が多くなく、かつ生活に支障のないレベルに公共交通機関が発達した都会さがあること。
その分求人の数では東京には劣ってくるので、その地域の企業への就職ではなく、リモートワークができるような仕事がしたいと思い、副業でライターや翻訳業を始めるようになりました。
また国内旅行する際も単純に楽しむだけでなく「ここで暮らせるかな」という視点でも見るようになりました。
5年たった今もまだ具体的な移住先や、生活スタイル(完全移住なのか二拠点生活なのか)は決まっていない状態ですが、トロントでの暮らしに近い状態を目指して模索しているところです。
人口データ元:
トロント Statistics Canada
東京 東京都庁公式サイト
さて、つぎのひとり旅は?
ワーホリは既に年齢制限を超えてしまったので、同じように長期間働きながら滞在するというのは難しくなってしまいました。
なので、今後は観光を目的とした旅がほとんどになるのではないかと思います。
最近は海辺で潮風を感じながらのんびりしたい気持ちが強く、メキシコや東南アジアのリゾート地が気になっています。
癒されることが目的なので、ガツガツと観光スケジュールを入れるというよりは、その日の気分でやりたいことを決める感じです。
時間を忘れて、自然の中で一日中身も心もゆるめてリラックスできる滞在先を探したいと考えています。