重たいキャリーバッグをゴロゴロ。旅行って疲れるな〜、って、思ってました。
ところが。5kg以内の荷造り術「5kgパッキング」を身につけてからは、いいこといっぱい! リュックひとつで身軽に動けて、LCC(格安航空会社)の機内持ち込み制限も余裕で通過します。
機内持ち込み荷物だけで旅行するメリットは……
・疲れない
・いかにも観光客ですという雰囲気が出ない
・荷物をいつも持っておけるので、セキュリティ上安心
・LCCの最安チケットのみで行けるので、お金がかからない
・WEBチェックインと併用すれば、空港カウンターの長い待機列に一切並ばなくて済む
・預け荷物がベルトコンベアで運ばれてくるのを延々と待たなくていいので、イラつかないし、到着即観光OK。弾丸旅でも時間を有意義に使える
といったところ。特に台湾旅行なら、LCCセールをうまく利用すれば、週末旅が航空券・食費・現地交通費などなどコミコミ3万円以内なんてことも不可能ではありません。
リュックでサクッと身軽旅。5kgパッキング術のコツは、次の通りです。
・飛行機の中で使うものもあらかじめポーチにまとめておく
・衣服は着ている服+予備1日分で十分。旅先でのシャワーついでに服も洗って干しちゃう
・お風呂グッズや身だしなみ品を厳選、最小限に
それでは、細かいポイントや台湾独特の持ち物についても触れつつ、順番に解説していきます!
基本の考え方:リュック内をスッキリ分類
まず用意したいのが、こちら。
(2)飛行機の中で使うものポーチ
(3)袋A:旅行中の生活用品入れ(=旅行中使うもの)
(4)袋B:衣類入れ
(5)袋C:おみやげ・買ったもの入れ(=旅行中使わないもの)
(6)ウエストポーチやボディバッグなど、両手が自由になる手回り品入れ
です。
リュック内を3つの袋で分け、それぞれに衣類・旅行中使うもの・旅行中使わないものを入れることで、物をなくすリスクを下げ、ゴソゴソ探す手間を省きます。
順番に見ていきましょう。
飛行機の中で使うものポーチ
乗り物の中でも快適に過ごすアイテムは、ポーチにスッキリまとめておきます(写真は無印良品の吊るせるポーチ/高速バス車内)。
□乾燥対策(マスク、飴、目薬、リップクリームなど)
□騒音対策(耳栓、イヤホンなど)
□常備薬(酔い止め、鎮痛剤、いつも服用しているサプリや薬など)
□機内で必要書類を記入するためのボールペン
□その他(メガネケース、暇つぶしグッズなど、機内で使いたいもの)
このポーチ+パスポート・スマホ・貴重品・航空券だけ、ウエストポーチかボディバッグに入れて搭乗。リュックは足元か、頭上の荷物棚に入れてしまいましょう。
袋A:生活用品をスッキリまとめるコツ
旅行中必要になる生活用品は大体、
□お風呂グッズ(シャンプー、リンス、洗顔、基礎化粧品など)
□身だしなみグッズ(歯ブラシ、化粧品、整髪用品など)
□情報機器(スマホ、充電器)
□貴重品類(パスポート、財布、鍵)
あたりでしょうか。
お風呂・身だしなみグッズはガンガン小分け容器に詰め替えていきます。もちろん、液体類は各航空会社の規定に従ってください。
小技その1:石鹸で全身洗う
5kgパッキングでは「石鹸で頭の先からつま先まで洗う。リンスはクエン酸の粉をお湯に溶かしたもので代用する」という技を使います。つまり石鹸シャンプーですね。こうするとシャンプー・リンス・ボディソープ・洗顔料と4種類もの液体類を省略できるので、めちゃ軽くなります。
クエン酸は駄菓子の「ジューC」の空き容器に詰め替えています。これを500mlペットボトルにほんのひとつまみ程度入れて、お湯を半分くらい入れてシェイクするだけで、旅先でもクエン酸リンスが完成。あらかじめ家のお風呂で慣れておき、目に入らないように注意してください。
小技その2:限界ポーチ
身だしなみグッズも重くなる原因の一つ。いつものポーチをそのまま持ち出さず、軽いビニールポーチに最小限のアイテムだけ入れた「限界ポーチ」を作ります。
写真は、フェイスパウダー・アイブロウ・リップカラー・耳かきだけ入れたポーチ。台湾の暑い時期はどうせ化粧も落ちてしまうので、軽く粉をはたき眉毛を描く程度の薄化粧にしています。
小技その3:餐具(cānjù)
台湾で食べ歩きをしたいなら、「餐具」を持っておくといいでしょう。
「餐具」とは現地語で、食事に使う道具のこと。写真は、おはし・スプーン・ストロー・ストロー洗いブラシです。あちこちにタピオカドリンク屋さんのある台湾では、環境保護のため繰り返し使える金属製・ガラス製ストローが普及しており、桃園空港駅の売店などでも見かけることがあります。
特におすすめはチタンストロー。ドリンクの冷たさがストローの金属を通して伝わり、唇に当たる部分まで冷えひえになるので、プラスチックストローで飲むよりおいしい! 台湾の人も「エコだね〜」って褒めてくれたりします。
ストローだけでなく、お店でもらえるスプーンも、ペラッペラのプラスチック製だったりして、食べづらいことがあります。使い慣れた物を持参し、食べ終えたら除菌アルコールを吹き付けたティッシュでぬぐっています。
袋B:衣類をスッキリまとめるコツ
5kgパッキングでは、カバンに入れる衣類は1日分だけ、それも下着と上半身の服だけです。
□下着
□靴下
□Tシャツなど上半身の服
□寝るときの楽な服
□(ホステルなど、タオルのない宿泊所に泊まる場合)タオル
これだけ。全て速乾性のある素材を選びましょう。下半身の服はそんなに汗を吸わないので着っぱなし、汚れの目立たない色を選んで、万一泥汚れなどをつけてしまったらすぐおしぼりで落とします。
着た服は、寝る前に手洗い。
脱水は、普通に絞るのはもちろん、
・タオルの上に服を並べて巻き、体重をかける
・ブンブン振り回して遠心力で水分を先端に寄せたあと、そこだけタオルで水分を取る
といった方法でやっています。
そして、持参したヒモと洗濯ばさみ、宿泊所に備え付けのハンガーなどを駆使して干してしまいます。
□ヒモ
□洗濯ばさみ
□輪ゴム
ヒモが結べる場所が見つからなかったら、片方に輪ゴムを結びつけると引っ掛けられるかも。
これで干しとけば寝てる間に乾きますが、万一乾かなかったら……
・扇風機の前に吊るす
・エアコンの前に吊るす
こんな風にしておけば、朝の身支度の間か、朝食をとっている間にでも乾かせますよ。
おまけの小技
最後に、いくつかおまけをつけておきます!
【自分の荷物が今何kgかわからないとき】
一度普通に体重計に乗ります。下りて、今度は荷物を背負ってまた体重計に乗ります。差し引きすれば荷物の重さがわかります。
【買い物しすぎて帰り道で重量制限に引っかかったとき】
持っている服をいったんカバンから出して全部着ます。食べ物や飲み物はお腹に入れてしまいます。
自分用に買ったもののパッケージは捨てて、化粧水など余りの液体類も使うか処分してしまいます。これでどうしてもダメなら諦めて別送しましょう。
リュックひとつでの旅は、「自分にとって何が本当に必要なのか」をいろんな意味で見つめ直す良いきっかけにもなります。長い休みが取れない場合も、リュックひとつなら、荷物を預けたり受け取ったりで並ばなくていいので、時間が有効活用できます。
日帰りや1泊2日で、身も心も軽くなるような旅に、あなたも出かけてみませんか?